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わくわく着物~着物の愉しみ~ 臥竜亭へようこそ!

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付け帯の愉しみ

■ □■帯地だけじゃ、つまらないでしょ!■□■

 一口に着物が好き、といっても、楽しみ方は十人十色です。柔らかものが好きな人、紬が好きな人。きれいな錦の帯が好きな人、染め帯で季節を楽しむ人。その日その時だけの趣向にこだわる人、お気に入りの組み合わせを、長く楽しむ人。どれが良くて、どれが悪い、なんて事はありません。
 ワタクシ、着物ももちろん好きですが、着物はシンプルにしておいて、帯で季節感や趣向を楽しむのが大好きです。そのためには、いろいろ努力を惜しまない…という時もあります(笑)。学生時代、家庭科は2の実力ですが、時々「いっちょ、やるか!」と、針と糸を持つのがそれ。付け帯作りの始まりです。
 付け帯とは、お太鼓部分と胴に巻く部分が別になっている、二部式帯のことです。作り始めたのは、雑誌の記事がきっかけでした。100cm四方の綿の風呂敷で付け帯を作ろう、という企画です。付け帯の存在は知っていましたが、『普通ので帯結べるもん』と思っていたので、手を出したことはありませんでした。が、この雑誌の企画は、「普通の帯が結べないから付け帯を」というスタンスではなく、「お気に入りの布で、帯を作りましょ」という感じで、『色んな事ができるんだなー』と興味をそそられました。取り上げられていた風呂敷自体も、なかなかおしゃれで『こういうの欲しいな』と思わせる物でした。
 で、思い出したのが、友人のバリ旅行土産ののれん。くすんだ黄色地に、更紗プリントの、いい感じの布だったのですが、うちではのれんを使わないので、しまっておきました。さすがにこういう事をホームページに書くときが来るとは思わなかったので、正確な大きさはひかえていませんが、三十数センチ×百二十センチくらいの縦長の布が、二枚でのれんになっているものでした。少々雑誌の寸法とは違いましたが、長いところは折り込み、足りない分は見えないところではげばいいか、と早速挑戦してみました。
 画像左側のが、それです。形に作ってしまうと、二部式だなんて、分からないでしょ。していると、「あら、(柄が)ちょっと変わっていて、いいわね」と結構誉めていただきました(#^^#)。お茶のお稽古など、あまり気張らない場面に、重宝しています。
 二部式帯の分解図(?)が画像右の黒い方です。もとは、知り合いの方からいただいた、古い名古屋帯でした。その方のお母様のお気に入りの品だったらしく、かなりスレのある所もあり、そのままでは帯としては使えない状態でした。なので、いいとこ取りで切って、作り帯にしてしまいました。無地場の多い、あっさりした柄付けで、どんな着物にも合わせやすいので、こちらも重宝しています。
 裁縫は苦手、という方もいらっしゃるでしょうが(実は私もそう)、基本的には直線縫いなので、何とかなります。使えるところは、ミシンでいいですし、不揃いだって、どうせ縫い目は見えなくなっちゃいますしね。帯地に拘らず、ある程度厚みのある、シャンとした布だったら、何でもいいと思います。もちろん骨董市で見つけた古い帯だって、リフォームOKです。これができると、かなり帯で遊べるようになるので、やってみる価値、アリですよ。
 作り方なのですが、雑誌掲載記事なので、たぶん著作権とかある物だと思います。ここに載せるわけにもいかないので、どこかで雑誌を探してみて下さいね。世界文化社刊行の「きものサロン99~2000年冬号」に載っています(雑誌社の回し者じゃないよ、念のため)。また、私がみたのはこれですが、他にも色々作り方の載っている本もあるようです。「この作り方じゃないとダメ!」って訳ではないので、色々工夫してみて下さいね。

付け帯


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